日本どころではない。中国の減速、大丈夫か?
中小企業が次々登録抹消、産業空洞化に拍車 1~8月 無錫市で1953社
中国新聞 より
浙江省温州市に端を発した民間企業の雪だるま式の債務危機で、中国では産業空洞化が加速することへの懸念が高まっている。本紙(経済参考報)の取材によれば、中小企業が置かれた困難な状況は一向に改善されず、原材料の高騰、資金繰り難、受注減、人手不足といった課題は未解決のままだ。
多くの経営者は今後の見通しについて、2008年の金融危機よりも悲観的な認識をもっており、本業を棄ててなんとか活路を見いだそうと必死で、産業の空洞化に拍車をかけている。
江蘇省無錫市発展開発委員会の責任者によれば、同市では1~8月に抹消登録した企業は1953社で、製造企業は440社で約23%を占めた。これに対して新規登録企業は1万2000社で、このうち投資会社は約30%に達した。大量の資金が実体経済から離れ、株式投資や融資会社に流れようとしている。
例えば、上海にあるアパレル企業数社の場合、6月から約1億元(約12億1100万円)の資金を集め、江蘇省で小口融資会社を設立した。不動産開発会社に資金を貸出し、1カ月足らずで25%の利益を獲得したという。
上海市工商聯紡績服装商会の朱政平会長は「この経済状況が続けば、アパレル輸出企業は上海で2年、他地域に移転しても5年ほどしか生き延びることはできない」と肩を落とす。
上海題橋紡績紗染の董勤霞チーフエンジニアによると「上海のアパレル業界で働く従業員はピーク時の55万人から2万人にまで縮小したが、実際に生産現場で働いているのは数千人程度。輸出と内需の不振で、企業は人員削減や操業停止に追い込まれ、設備を売りに出したり、工場を貸し出したりしている」というのが実情だ。
蘇寧電器や国美電器といった家電チェーン店でも、1~9月の売上高が前年同期比10%下落するなど、過去10年で最も厳しい販売不振に陥っている。
韓国の電子製品メーカーの責任者は「今年に入り中国での売上が下落し続けている。消費低迷は来年、再来年まで続くと見込まれ、企業は生産を控えており、上海のエアコンメーカーはすでに工場の操業停止が数カ月も続いている」という。
空洞化が深刻な温州市には約36万の中小企業があるが、上期に約20%が操業停止や減産に追い込まれ、現在は30%にまで拡大、来年2月には40%に達するとみられている。広東省を中心とする珠江デルタの中小企業も生存苦境に置かれている。(経済参考報=中国新聞社)
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