外はまだ雪が多いがハウス内は春
こまつ菜、さんとう菜、みず菜・・・・今が収穫最盛期
収穫終わったら二人で温泉でも行くか。
1年半ほど前に亡くなった知人にお線香あげてきた。
後期高齢者になったと笑う奥さんの指には真新しい指輪が光っている。
そういえば仏壇の前にも指輪が供えられている。
3年余病気と闘った知人が死期を悟ったのだろうか不自由な言葉と筆談で「生まれ変わっても結婚してくれ」、奥さんも笑顔でうなずいた。
それから10日あまり雪の降る寒い日に亡くなった。
二人の会話を聞いていた息子さんがご両親の来世の結婚のために指輪をプレゼントしてくれた。
指輪には「花子から太郎へ」、「太郎から花子へ」それぞれ刻まれた指輪が奥さんの指に光り、一方は仏前に供えられた。
息子さんはお嫁さんに縁遠く周囲をやきもきさせていたが、知人が亡くなる直前から交際が始まったお嬢さんがあり、喪の明けた最近、婚約までこぎつけた。
お嫁さんを、お父さんに紹介できなかったことが悔やまれるが、あの世からの心優しい息子に「お嫁さん」をプレゼントされたのかもしれない。
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「ちょっといい話」岩手の頑固親爺
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